新学期が始まると、多くの家庭で耳にするのが「学校に行きたくない」という子どもの言葉。特に9月は、夏休みの後の生活リズムの乱れなどから登校しぶりが増える時期でもあります。親としては「なんとか行かせなきゃ」と焦りますよね。実はその気持ちが子どもにプレッシャーを与えてしまうことも。今回は、登校しぶりに直面したときに親ができる関わり方について考えていきます。

登校しぶりの背景にはあるもの?
「学校に行きたくない」と言う理由は子どもによってさまざまです。
- 夏休み後の生活リズムの乱れで朝がつらい
- 宿題や勉強が追いついていない不安
- 友達や先生との関係への悩み
どれも子どもにとっては大きなストレスです。「怠けている」と決めつける前に、まずは「どうしてそう感じているのか」を一緒に探ることが大切!
親ができる寄り添い方
① 否定せずに気持ちを受け止める
「また休むの?」「ちゃんと行きなさい!」と突き放してしまうと、子どもはますます心を閉ざしてしまいます。
子どもの気持ちをしっかり理解するために、まずは「そうなんだ、行きたくないんだね」と受け止めることで安心感につながり、気持ちを打ち明けられる関係性を築きやすくなります。
② 小さな一歩を一緒に考える
「学校に行くか、休むか」だけが選択肢ではありません。
- 1時間目だけ行ってみる
- 保健室登校をしてみる
- 玄関まで行ってみる
といった小さな一歩を子どもと一緒に決めると、ハードルが下がります。
③ 学校との連携を大切に
親だけで抱え込まず、担任やスクールカウンセラーに相談しましょう。学校側も事情を知ることで、柔軟な対応ができるようになり解決への選択肢を増やすことができます。
④ 家では安心できる環境をつくる
学校に行けなかった日も「行かなかったこと」を責める必要はありません。「今日は家でゆっくりできてよかったね」と声をかけるだけで、子どもは安心します。

親が焦る気持ちをどう整えるか
子どもが学校に行かないと、親は「このまま不登校になってしまうのでは」と不安になります。しかし、登校しぶりは誰にでも起こりうる一時的なサインです。
大切なのは「無理やり行かせる」ことよりも「子どもの気持ちに寄り添い、安心感を積み重ねる」こと。親の落ち着いた姿勢が、子どもの心を安定させます。
体験談から学べること
実際に「学校に行きたくない」と言い出した子どもが、数日間の休養を経て再び登校できるようになったケースも少なくありません。その多くは「親が焦らず、気持ちを受け止めたこと」がきっかけになっています。
逆に「なんで行かないの!」と強く責めた場合、長引いてしまうこともあります。親の対応が子どもの回復に大きく影響していきます。
プラスワンのアドバイス
登校しぶりの時期には、親も大きな不安を抱えます。そんなときに役立つのが「相談できる相手を持つこと」。友人や地域の子育て支援センター、学校の先生など、誰かに気持ちを聞いてもらうだけで心が軽くなります。
親が少しでも安心できれば、その余裕が子どもにも伝わります。「親の心を守ること」も、子どもへサポートをしていく上で必要になるのです。
まとめ
子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、親ができる一番のことは「寄り添う」ことです。焦らず、責めず、安心できる家庭の土台を整えながら、小さな一歩を一緒に探していきましょう。登校しぶりは決して特別なことではなく、成長の中で一時的に起こるサイン。親子でゆっくり向き合えば、必ず次のステップへ進めます。


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